0973-79-2124
〒879-4911 大分県玖珠郡九重町田野257番地
受付時間/8:00〜20:00 休館日/水曜日
旅の前日(家族編)
ようやく、金曜日。 今週も、まさに地獄のようだった――いや、「寒の地獄」に行くんだったな、俺たちは。 明日、家族で大分県・九重町にある寒の地獄旅館に向かう。久しぶりの家族旅行だ。 昔ながらの木造旅館で、名前の通り、名物は“冷泉とサウナ”だという。摂氏14度、真夏でも震えるほどの冷たさらしい。こんなにクタクタに疲れた体に冷泉なんて…正直、怖さ半分、ワクワク半分。でも、妻が「絶対に疲れが取れるらしいよ」と教えてくれて、妙に惹かれた。
今週は仕事がとにかく詰まっていて、プレゼン2本、クライアント対応3件、部下のトラブル処理が1件。そして、残業、残業、また残業。帰宅した頃には家族が寝ていて、ただ湯を沸かしてカップ麺をすすっていた。そんな俺にとって、この旅はまさに“救済”。
娘は高2の17歳。年頃だから俺にはあまりベタベタしないけど、旅行の話をすると珍しく「楽しみー!」と素直に喜んでいた。寒の地獄のことを調べて「映えスポットあるかな」とか言ってる。そういうのでもいい。笑顔が見られたら、それだけで十分だ。
中2の息子はというと、部活の疲れもあってか「冷たい湯とかマジ無理…」と若干引き気味。でも「サッカーの疲労に効くらしいぞ」と言ったら、急に乗り気になってた。サッカー命の奴だから、効くって思えば飛び込むタイプだ。 夜は囲炉裏端で、鮎の塩焼きに地元の山菜料理。 妻はこういう“ひなびた温泉旅館”が大好きで、嬉しそうにプランを組んでくれていた。なんだか、20代の頃に一緒に行った温泉デートを思い出す。あの頃と変わらず、笑っていてくれる彼女がいるのは、ありがたいことだ。 明日、あの冷たい湯に全身を沈めたとき、俺の中の疲れや苛立ち、全部流れていく気がしてならない。 「うわぁ冷てぇ!」って叫びながらも、きっと笑ってる自分がいると思う。 たまには、寒の地獄も悪くない。 …いや、むしろ、そこにしかない“天国”があるのかもしれない。
25/04/17
25/03/30
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ようやく、金曜日。
今週も、まさに地獄のようだった――いや、「寒の地獄」に行くんだったな、俺たちは。
明日、家族で大分県・九重町にある寒の地獄旅館に向かう。久しぶりの家族旅行だ。
昔ながらの木造旅館で、名前の通り、名物は“冷泉とサウナ”だという。摂氏14度、真夏でも震えるほどの冷たさらしい。こんなにクタクタに疲れた体に冷泉なんて…正直、怖さ半分、ワクワク半分。でも、妻が「絶対に疲れが取れるらしいよ」と教えてくれて、妙に惹かれた。
今週は仕事がとにかく詰まっていて、プレゼン2本、クライアント対応3件、部下のトラブル処理が1件。そして、残業、残業、また残業。帰宅した頃には家族が寝ていて、ただ湯を沸かしてカップ麺をすすっていた。そんな俺にとって、この旅はまさに“救済”。
娘は高2の17歳。年頃だから俺にはあまりベタベタしないけど、旅行の話をすると珍しく「楽しみー!」と素直に喜んでいた。寒の地獄のことを調べて「映えスポットあるかな」とか言ってる。そういうのでもいい。笑顔が見られたら、それだけで十分だ。
中2の息子はというと、部活の疲れもあってか「冷たい湯とかマジ無理…」と若干引き気味。でも「サッカーの疲労に効くらしいぞ」と言ったら、急に乗り気になってた。サッカー命の奴だから、効くって思えば飛び込むタイプだ。

夜は囲炉裏端で、鮎の塩焼きに地元の山菜料理。
妻はこういう“ひなびた温泉旅館”が大好きで、嬉しそうにプランを組んでくれていた。なんだか、20代の頃に一緒に行った温泉デートを思い出す。あの頃と変わらず、笑っていてくれる彼女がいるのは、ありがたいことだ。
明日、あの冷たい湯に全身を沈めたとき、俺の中の疲れや苛立ち、全部流れていく気がしてならない。
「うわぁ冷てぇ!」って叫びながらも、きっと笑ってる自分がいると思う。
たまには、寒の地獄も悪くない。
…いや、むしろ、そこにしかない“天国”があるのかもしれない。